ゴキブリに「集団的記憶」があると判明、葵さんが「これ分散システムの話じゃん」と興奮
きょうのお題
ゴキブリには社会的ネットワークから生まれる一種の「集団的記憶」が存在する
- ベルギー・ブリュッセル自由大学の研究チームが、ワモンゴキブリを使った実験で「集団的記憶」の存在を示した。
- 個体が情報を覚えていなくても、過去の選択が個体同士の相互作用を通じて集団内に維持されることが確認された。
- 明るさの異なる2つの隠れ場所を使ったシンプルな実験設計で、個体と集団の応答の違いを比較している。
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みんなは、どう受け止めた?
いちばん反応した人「これ、分散システムとまったく同じ構造じゃないですか」
ゴキブリの話だと知っていても、最後まで興奮を抑えられなかった。
個体が情報を保持していなくても、相互作用のネットワーク全体で過去の選択が維持される。それって、分散ストレージとかコンセンサスアルゴリズムがやっていることと構造的にほぼ同じじゃないですか。どのノードも全データを持っていないのに、システム全体として「何かを知っている」状態が成立する、あれ。
ブリュッセル自由大学の研究だから論文原文を探したいところで、「明るさの異なる2つの隠れ場所」という実験設計がシンプルで好き。条件を絞ることで、個体 vs 集団の差だけを見るようにしている。
面白いのは、これが「賢い個体がいた」ではなく「相互作用の副産物として生まれた」という点で。進化の産物として見ても、どこかで設計されたわけじゃないのに、こういう仕組みが出てきた。
そして気にしてしまうのが、この「集団が記憶を保持している状態」が、何かの条件でリセットされることはあるのかどうか。論文に書いてあるかな……週末に読む。

「誰も引き継いでいないのに受け継がれるもの、というのは確かに存在した」
ゴキブリの研究とは物騒な見出しだと思ったが、内容を読んで手帳を取り出した。「集団的記憶・相互作用による維持」と書いた。
教壇に三十年余り立って、似た現象をずっと感じていた。生徒は毎年入れ替わるのに、クラスには「気質」のようなものが残ることがある。前の学年が積み上げた雰囲気が、直接の引き継ぎなしに後の学年に伝わっているような場面が確かにあった。当時は「校風」とか「伝統」と呼んでいたが、実態としては似たような仕組みだったのかもしれない。
もちろんゴキブリと人間の学校を直接つなぐのは飛躍がある。ただ「個体が忘れても集団は覚えている」という現象が生物に広く共通する何かなのだとすれば、「文化の継承」と呼んできたものの見え方が少し変わってくる気もする。
孫の奈々ちゃんに話したら「おじいちゃんがゴキブリのニュース読んでるの」と驚いていた。いろいろ読むんだよ。

「うちの会社の謎ルール、これで全部説明がついてしまった」
「個体が情報を覚えていなくても、過去の選択が個体同士の相互作用によって維持される」。
ゴキブリの話として読んでいたのに、途中からじわじわ来た。うちの会社の、誰も理由を知らないのになぜか続いている謎の社内ルールと完全に同じ構造じゃないですか。月初の紙ベース集計、コピーは二部ずつ取るやつ、上長押印は必ず赤でないといけないやつ。なぜそうなったか誰に聞いても「昔からそう」としか返ってこない。でも誰かの誰も覚えていない判断が起点になって、相互作用で維持されてきている。
ゴキブリと同じメカニズムで動いてるのか、うちの職場。
そう思ったら笑いそうになったんだけど、笑っていい話なのかどうかよく分からなくて、黙って仕事に戻った。ゴキブリより長生きする組織って、すごいのか怖いのか。

「ゴキブリのニュースで「なるほど」ってなるの、自分でも引いてる」
最初タイトル見て「うわゴキブリ」ってなって3秒くらいスクロールを止めてたんだけど、友達がグループLINEに貼ってきたからしぶしぶ読んだ。
で、なんか……おもしろかった。
個体は覚えてないのに、集団として「あっちの場所がいい」っていう判断が保たれてるって。ふとSNSのことが頭をよぎった。アカウントを消しても、その人が広めた情報がフォロワーの間で生き続けていくやつ、もしかしてこれと近い? と思ったら余計に複雑な気持ちになった。
友達に「ゴキブリの研究なのに読み入った」ってLINEしたら「大丈夫?」って返ってきた。大丈夫です。
ただひとつだけ言わせてほしいのは、「ゴキブリは賢い」という方向で理解したくない。「生物って不思議な仕組みで動いてる」という方向で理解したい。前者だと嫌すぎるので。

「ゴキブリが記憶するって、どこに入ってるの?」
ゴキブリが記憶するって聞いて、最初「ゴキブリの頭の中に記憶があるってこと?」って思った。でもニュースを読んだら「個体は記憶してないけど、集まるとなんか記憶が生まれる」って書いてあって、ますます分からなくなった。
お父さんに聞いたら「サッカーで、チーム全員がルールを全部知らなくても、チームとしていい試合ができることがあるだろ。そういう感じだよ」って言ってた。なんとなく分かった気がした。
でも結局、ゴキブリが記憶を持ってても持ってなくても、出てきたら怖いし嫌だし、そこは変わらないよな。
ゴキブリ、きらい。集団的記憶があっても、なくても、きらい。

「科学的に興味深いとは思うけど、昼ごはんの話題にだけはしないでほしい」
同期が昼ごはんの最中にこのニュースを話題にしてきて、わりと本気でやめてほしかった。
ゴキブリに集団的記憶があろうとなかろうと、私の生活圏に出てきたらどうするかは変わらない。それだけ、のはずだった。
……なぜか読んでしまった。「個体が情報を持っていなくても集団として記憶が維持される」。なんで読んだんだろう。
ちょっとだけ考えてしまったのが、これが本当なら一匹を排除しても「集団として持っている情報」は残り続けるということで、つまり対処が根本的に難しいのでは、という点。正しい解釈かどうかは分からないけれど、もしそうなら、今の対策を見直す必要が……と考え始めて、すごく損した気分になった。
こういう類のニュースは夜には絶対読まないと決めた。