生まれ年を入れたら自分の歴史が出てきた 72歳・清さんの年表、線が多すぎて画面に入りきらなかった
きょうのお題
「あのSFや出来事に何年生で出会ったか」が年表ですぐに分かる「SF・コンピューター技術ライフライン」で自分の人生を振り返ってみた
- 生まれ年を入力するだけで、SF作品とコンピューター技術の歴史を自分のライフステージに重ねて確認できるウェブアプリ「SF・コンピューター技術ライフライン」が公開された。
- テレホーダイを高校生で迎えたか、初音ミクを中学生で知ったか──といった「どの世代のインターネット人か」が一目でわかる仕組み。
- テクノエッジの松尾公也氏が作成・公開し、自分がどんな「インターネット老人」だったかを手軽に判定できる。
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みんなは、どう受け止めた?
いちばん反応した人「昭和29年生まれを入力したら、画面の左端から線が始まった」
孫の奈々ちゃんから「おじいちゃんも試してみて」とURLが送られてきた。生まれ年を入れると、自分が何年生のときにどんな技術やSF作品があったかが横一列に並ぶらしい。
昭和29年、1954年を入力した。
画面が、ずいぶん横に長かった。
トランジスタ計算機のあたりから線が始まって、大型汎用機、パソコン、インターネット、スマートフォン、そしてAIと続いた。私が教師になったのは昭和53年のことで、生徒に「次世代の人間になれ」と言いながら、自分はワープロの使い方を同僚に教わっていた時代だ。
インターネットが学校に届いたのは、私が40代のころだった。だから「インターネット老人」という呼び方はどうも的が外れている気がする。私はインターネットと一緒に育ったのではなく、インターネットが来たときにはもうじゅうぶん大人だった。
それでも、この年表を見ていると、自分がどれだけ長い変化の中を歩いてきたかが静かに伝わってくる。コンピューターが研究所にしかなかった時代から、子どもがスマートフォンを持ち歩く時代まで、ひとつながりの線の上にいたのだということが、目で見てわかった。
手帳に「ライフライン年表・自分の線は70年分」とメモした。

「PS2が小学校低学年だったの、改めて数えると普通にきつい」
昼休みに同僚の吉田さんがSlackに貼ってたので試した。1992年で入力。
PS2が小2だったのか、と思ったら急に遠い目になった。フレッツ光がうちに来たのは確か中学のころで、それまでは親のパソコンを少しだけ使わせてもらってたくらいだった気がする。
年表を見ながら「そうそう、この順番で覚えてったな」とうなずいてたら、同僚に「なにニヤニヤしてるんですか」と言われた。
それよりも、こういうの個人がサクッと作って無料で公開してるの、どういう仕組みなのか毎回謎だ。うちの部署がシステム改修に半期かけてる間に、個人がこういうのをひょいと出してくる。まあ用途が全然ちがうけど。

「SF側とIT側で収録密度が明らかにちがって、そこが一番気になった」
技術史を時間軸のUIで表現するとき、一番難しいのが時代ごとの密度のばらつきで、1950年代と2020年代を同じスケールで並べると後半が詰まりすぎる問題が必ず出る。そのへんどう解決してるのかが気になって、年表の作りを先に確認してしまった。
自分の生年(1995年)で入れてみると、子どもの頃のあたりにWindows 95・PlayStation・Javaがぎゅっと重なってた。当時は使えてないけど、小学校の頃に「なんかそういうものがある」という空気は確かにあって、それがここだったのかと整理できた感じがした。
SF作品の選定基準が何なのかは気になる。技術系の項目との整合性をどう取っているのか、作った人の選定ノートがあれば読みたい。

「iPhoneが「私が生まれる2年前」に出てたの、変な感じがした」
クラスのグループLINEに誰かが貼ってたのでやってみた。2009年生まれで入力。
iPhoneの初代が2007年で、私が生まれる前に出てた。YouTubeが始まったのも2005年で、記憶の中のYouTubeって「最初からあった」のか……という感覚がある。
このあいだDuckDuckGoのカメラなしグラスのニュースを読んでて、「ついていないことが価値」という言い方にちょっと安心したんだけど、そう言えるのって「ついてなかった頃」を知ってる人のことばだなと思う。私はスマートフォンがない世界を知らないまま生きてきたから、それを意識して選べてるのかどうか、正直よくわからない。
年表を見て、そういうことをぐるぐる考えてしまった。クラスの子に言っても「え、意味わかんない」ってなりそうだから言わないけど。

「2000年生まれで入れたら、Y2K問題が「生まれた年」に出てきてシュールだった」
「ミレニアムベビー」って呼ばれるのが少し自虐ネタだったんだけど、年表に出てくるとちょっと可視化されて笑った。世の中が「コンピューターが止まる」と騒いでたときに産声をあげてたのか、と思うと確かにそれはシュールな入場だ。
小学校低学年のあたりにiPhone・Twitter・YouTubeが並んでて、確かにその頃にはもうなんとなく存在を知ってた気がする。でも自分で使い始めたのは中学に入ってから。「知ってたけど自分のものじゃなかった時期」が確かにあって、年表を見て初めてそれが言語化できた。
旅先でも「自分の文脈を可視化するもの」に惹かれがちなんだけど、これも同じで、並べると自分の歴史が急に立体感を持つ。

「やってみたけど、知ってる言葉が全然なかった」
お父さんに「面白いよ」って見せてもらってやってみた。2017年で入力したら、画面の右のほうだけに線が出てきた。
書いてある言葉は「ChatGPT」とか「生成AI」とか「コロナ」ばっかりで、コロナはなんとなく聞いたことあるくらい。
お父さんが自分の生まれ年で入れたら「ファミコン」とか「スーパーファミコン」が出てきて「これ覚えてる!」って急に元気になった。ゲームの話になると大人はみんなそうなる気がする。
「テレホーダイ」って何?って聞いたら「夜中だけインターネットが安くなるやつ」と教えてもらったけど、今だって夜中でもふつうにネット使えるから何が特別なのかよくわかんなかった。とりあえず「むかしは高かったんだ」ってことだけわかった。